膳野菜出荷で作った野菜の客観的評価を得る
朝日地区の平坦地に位置する上川去で約300平方メートルの畑でピーマンをはじめニンニクや唐辛子を栽培している月田三千雄さん。月田さんは、仕事勤めをしている時から自家消費を目的に家庭菜園で野菜を作りを行っていました。もともと京福バスの運転手をしていた月田さん。運転手時代に、朝日地区横山を通った時に乗客から「ここの畑はいい野菜が出来るよ」と話を聞いた事を思い出し、定年になってから横山の大城野という地籍で荒れていた畑を開墾して野菜を栽培するようになりました。大城野の畑は、土が良く水はけがいいところが最大の特徴。特に根菜類を作った時の野菜の肌が綺麗に仕上がります。
「人に野菜をあげるだけでは上手く作れるようにならない」と月田さん。月田さんは従来出来た野菜を知り合いや、友人に分けていました。しかし、野菜をあげているだけでは他人から確かな評価が得られないと考えるようになり、膳野菜や道の駅など直売所への出荷を始めました。しっかりと消費者に野菜を見てもらう事で客観的な評価が得られ、『なぜ売れないのか?』『どう工夫をすれば売れるのか?』と言った栽培への課題が見えてきます。その反省点を次年度の栽培に取り入れる事で、野菜栽培への知識向上と良品質な野菜の栽培へと月田さんは繋げています。
月田さんが主に膳野菜に出荷をしているのは、春と秋に作るカブとピーマン。カブは3月下旬に播種を行い、その後生育状況を確認しながら間引きを行います。間引き後には、しっかりと追肥と土寄せを行いカブの肥大に努め5月上旬より収穫開始。秋は、9月初旬から播種し、10月中旬より出荷を開始しています。月田さんの作るカブは、肌が綺麗で玉のボリュームがある事で膳野菜の消費者からも高い評価を受けています。
直売所出荷から市場出荷を視野へ!
月田さんが栽培しているピーマンはJAの特産品になっているニューピー。月田さんは、5年前から京みどりという品種を栽培し膳野菜に出荷をしていましたが、膳野菜のピーマンの売場が飽和状態になった事をきっかけに市場出荷を視野に入れた栽培をするようになり、3年前から部会に入りニューピーを栽培。初年度に200本の作付を行い現在では100本の栽培を行っています。先輩農家や、県の普及指導員より栽培に必要なノウハウを学び、長期間良品質なピーマンが収穫出来るよう工夫をしています。収穫した後の調整作業にも手を抜かず1個ずつ綺麗に拭き上げ、傷や病斑が無いか確認します。ニューピーは、苦みが少なくサラダにも出来る食べやすいピーマン。月田さんが作るピーマンは、11月下旬頃まで膳野菜の売り場に出荷されます