脱サラしての野菜作り!モノ作りの気持ちを農業経営へ
清水地区山内町で30アールの畑で野菜を栽培している永吉さん。永吉さんは、キャベツや大根を始めバジルやハーブ系など珍しい野菜を栽培しています。
永吉さんは野菜作りを始めて6ヶ月。今年の春まで県外でサラリーマンをしていました。製造業に勤めていた事もあり、モノ作りをする事が大好きで農業には以前から興味を持っていました。奥さんに農業をやりたいと相談したところ反対されたが、奥さんの実家の畑を活用して就農する事を決断し脱サラしたのがきっかけ。しかし、野菜作りの経験は全くのゼロ。奥さんの両親に野菜作りのノウハウを学びながら夫婦で現在約60品目の野菜作りを行っています。「サラリーマンと違い、農業は毎日品目ごとに違った作業があり野菜の生育にも差があるところが面白い」と永吉さん。両親の経験や他の生産者から教えてもらった情報を基に試行錯誤しながら作業する事にとても面白みを感じています。面白さの反面、野菜作りの経験が無かった永吉さんは、種を播いたら芽が出るという単純作業に思っていましたが水管理や温度管理など作業の多さにもビックリしています。
永吉さんの栽培の特徴は品目の多さ。直売所で主流となっている品目以外に、誰も作っていない野菜に興味を持ち色んな品目にチャレンジしています。少量多品目の栽培をする事で、気候による生育不良や売り場での他生産者との競争を回避出来る事が最大のポイント。永吉さんは、「年間を通して野菜栽培で所得を上げるためには、安定的に野菜の生産販売が出来る作付が大切」と話す。
売り場で消費者ニーズを掴む
永吉さんの奥さんが毎日膳野菜への出荷を行っています。「膳野菜には調理人の人が買いにきていますね」と永吉さんは話す。毎朝出荷を行う際に、店頭でお客さんと話をします。その時に、お客さんがどんな野菜を欲しがっているか、またどのような方が購入して調理するのかなど様々な情報を収集しています。その情報をもとに、今後どんな野菜をどれだけ作るか自分が作る予定の野菜に需要があるのか栽培計画の参考にしています。膳野菜からの売り上げデータを分析し、来客数の多い曜日に合わせて出荷量を増やすなど売り場の分析もあわせて行っています。
今後は、経営面積の拡大とブドウやイチジクなどの果樹を取り入れ、冬場に剪定や土作りなどを行い年間を通した作業体系を確立する事が目標と話していました。永吉さんの作る大根やホウレンソウは、11月初旬より店頭に並ぶ予定です。